念仏ご唱歌 


 念仏ご唱歌は、太良町大浦平浜地区に伝わっている念仏讃歌です。次の四曲が歌われていました。
 このご唱歌の由来、および歌詞の作者については不明です。ご存じの方はご一報下さい。

愚痴のなみだ

一、愚痴のなみだの出るときは
  お慈悲の袖でのごわんせ
  ほんにお慈悲は強いもの
  愚痴も煩悩も逃げてゆく

二、嬉しかろうがかるまいが
  地獄に堕ちよが堕ちまいが
  それは凡夫の要らぬ世話
  この弥陀ひとりに任せおけ

三、泣いて暮らすも五十年
  笑って暮らすも五十年
  泣いて暮らすも笑うにも
  心一つのおきどころ

御恩報謝花づくし

一、花の都に 至るには
  み法一つは 菊の花
  きけば信心 瓜の花
  うれば摂取の 抱き牡丹

二、たのめば弥陀は ナデシコの
  色にも見えた ヤマブキの
  香りも高き 梅の花
  さがりて嬉しや 藤の花

三、迷いの綱は キリシマで
  罪と障りは ケシの花
  疑いひとつは 梨の花
  聞くたびごとに 初花で

四、行者の称名 ツゲの花
  月日も早く タチバナで
  年もつもれば コケの花
  無常の風に 花散らば

五、すぐに浄土の 蓮の花
  宝の花の 数々を
  ながめてつきぬ 悟りとは
  さても尊や 南無阿弥陀

懺悔花づくし

一、ああ恥ずかしや今までは
  ふかきお慈悲を朝顔に
  いつも桔梗と思うては
  日々に悪業かさねつつ

二、月日はいつも橘で
  命終われば火車の
  地獄はわたしの菫花
  心の鬼にせめらるる

三、知れたる私の福寿草
  一心こめて菊の花
  造りし罪も芥子の花
  たとい命は終わるとも

四、必ず地獄は梨の花
  極楽浄土の蓮の花
  すわる私の幸せを
  思えば心も百合の花

五、昔思えば恥ずかしや
  尊きみ法の紫陽花も
  知らざる癖に夕顔の
  み親を相手に花菖蒲

六、いつも恥をば牡牛花
  今は勝負をするよりも
  心一つに下がり藤
  下がれば弥陀は抱牡丹

七、この世は無常の桜花
  未来は悟りの苔の花
  聞く私の幸せを
  何にたとえん物もなし

八、まわらぬ筆に喜びを
  書きつづりたる花づくし
  ああ有難や南無阿弥陀
  さても尊や南無阿弥陀

よろこび

一、私ゃ七十になりました
  お浄土参りの夢を見た
  死にどますんみゃかのう嫁女
  そんなら私が説きましょ

二、七十、八十はまだ早い
  七十七はやくの年
  八十八は祝い年
  九十九歳の明けの年

三、金襴緞子を身にまとい
  あやめ錦の衣着て
  笙篳篥の音楽で
  私ゃ浄土の花嫁に

四、こぎゃんきたなか女でも
  もろてやろうのお約束
  おどまどぎゃんしゅうかちゃあがつか
  嬉し恥ずかし南無阿弥陀

 


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